発育期の「姿勢」について
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「よい姿勢」とは
- 左右差が少ない
- 一部に過剰な負担がかかっていない(無理がない)
- 少ない力で長時間維持できる(疲れにくい)
- 自在に調整できる
一般に「よい姿勢」とされるものはありますが、姿勢にも個々人の特性や状況が影響するため、一つの型に限定するのではなく自在に変化させられることも必要です。
例:相互に連鎖するアライメント(座位)
坐骨より前で座ると骨盤が前傾し、腰の反り返りが増強するように骨盤の傾斜により、上位・下位の骨配列が変化します。頭部の位置を変化させることでも下位の骨配列が変化します。「姿勢」を身体の一部分のみではなく全体で捉える必要があります。
坐骨より前で座ると骨盤が前傾し、腰の反り返りが増強するように骨盤の傾斜により、上位・下位の骨配列が変化します。頭部の位置を変化させることでも下位の骨配列が変化します。「姿勢」を身体の一部分のみではなく全体で捉える必要があります。
「静的姿勢」と「動的姿勢」
姿勢を動かない時の静的姿勢とスポーツ動作や日常生活動作の動的姿勢とで考えます。
動的姿勢不良の例
・ニーイン(膝が内向き、つま先が外向き)
屈伸時につま先の方向に対して膝が内側に入る動作。女性に多い。膝内側に対しては牽引力、外側に対しては圧縮力がかかり、急性外傷としては半月板損傷、靭帯損傷、慢性障害としてはオスグッドシュラッター病、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、シンスプリント等のリスクが高くなります。
・なぜニーインになる?
・偏平足、外反母趾
・股関節回旋可動域不足あるいは過剰可動性
・大腿四頭筋(特に内側広筋)の筋力不足もしくは適時収縮不良
・骨盤形状 女性は骨盤が相対的に広い
・トンビ座り(ぺちゃんこ座り)のような不良姿勢の習慣化
・誤った動作認識 膝を内側に入れることが正しいと誤認しているケース
特に骨成長の盛んな発育期では、不良姿勢や動作が不良な骨関節の発達につながり、障害リスクの高い身体を形成してしまう場合がありますので早期に修正しておくことが望ましいです。
動的姿勢不良の例
・ニーイン(膝が内向き、つま先が外向き)
屈伸時につま先の方向に対して膝が内側に入る動作。女性に多い。膝内側に対しては牽引力、外側に対しては圧縮力がかかり、急性外傷としては半月板損傷、靭帯損傷、慢性障害としてはオスグッドシュラッター病、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、シンスプリント等のリスクが高くなります。
・なぜニーインになる?
・偏平足、外反母趾
・股関節回旋可動域不足あるいは過剰可動性
・大腿四頭筋(特に内側広筋)の筋力不足もしくは適時収縮不良
・骨盤形状 女性は骨盤が相対的に広い
・トンビ座り(ぺちゃんこ座り)のような不良姿勢の習慣化
・誤った動作認識 膝を内側に入れることが正しいと誤認しているケース
特に骨成長の盛んな発育期では、不良姿勢や動作が不良な骨関節の発達につながり、障害リスクの高い身体を形成してしまう場合がありますので早期に修正しておくことが望ましいです。
姿勢チェックポイント
立位
- 左右差:肩、肩甲骨、骨盤、つま先の向きなど
- 耳-肩前方-大転子-膝-くるぶしの前方(足底中央付近)のライン
- 骨盤の傾斜 反り腰等
- XO脚 膝蓋骨の向き
座位
・骨盤の傾斜
反り過ぎない 丸まり過ぎない
骨盤の前傾・後傾が自在にできると姿勢修正や動作修正に役立ちます。
反り過ぎない 丸まり過ぎない
骨盤の前傾・後傾が自在にできると姿勢修正や動作修正に役立ちます。
不良姿勢/動作
女子に多くみられるトンビ座り(ぺちゃんこ座り)は膝内側の弛緩や、骨盤の正常な発達を妨げ、膝障害、股関節障害につながりやすくなります。
横座りは骨盤、股関節の左右差を生じさせ、腰痛、下肢痛の一因になります。
横座りは骨盤、股関節の左右差を生じさせ、腰痛、下肢痛の一因になります。
屈伸動作
屈伸時に膝とつま先との向きが一致していない(ニーイン、ニーアウト)
力が分散するためジャンプ力や着地の衝撃吸収に不利になります。
また、膝の外傷、障害のリスクが高くなります。
屈伸時に膝とつま先との向きが一致していない(ニーイン、ニーアウト)
力が分散するためジャンプ力や着地の衝撃吸収に不利になります。
また、膝の外傷、障害のリスクが高くなります。
踏み出し動作
踏み出した側の膝や臀部が側方にブレると下肢/体幹のアライメントに影響します。
踏み出した側の膝や臀部が側方にブレると下肢/体幹のアライメントに影響します。
柔軟性/可動域
骨関節の発育によって、相対的に筋腱柔軟性が低下しやすくなります。また、関節の緩み(あそび)が少なくなり関節可動域が低下します。関節弛緩性はかえって障害を招く要因になりますが、筋腱の柔軟性不良は付着部の牽引力を高めるためオスグッド病、シーバー病等、骨端障害のリスクを高めます。
左右差
野球、バレーボールのような左右非対称のスポーツは肩(肩甲帯)、股関節、体幹等の可動域や筋力左右差が生じやすくなります。
姿勢遊び
「たいかん体操」の姿勢でジャンケン、手と手で押し合い、助け合い
右と左の上肢の筋力左右差の気づき、体幹を保持しながら上肢を動かすことの難しさを体感(下肢を動かす方が楽)。
「たいかん体操」の姿勢から手でジャンプして拍手
瞬発系の能力を高める。連続して行うことでプライオメトリック能力の向上。
手押し相撲(両あし、片あし)
正面から相手の手を押す、押されることは体幹の安定性、剛性、柔軟性、リカバリー能力が必要となります。前後左右に動く重心に対応する重心位置感覚を高めることにも繋がります。
また、相手の動きを広い視野で捉える(周辺視野)、素早い手の動きを追従する(縦方向、横方向動体視力)、眼から入力された情報をもとに手を反応させる(眼と手の協応動作)といった、スポーツビジョン能力のトレーニングにもなります。スポーツビジョン能力の向上は神経系発達によることから、学童期が最も発達する時期とされます。
手引き相撲
手が後方に引かれて重心が後方に移動すれば、膝を前に出す、腰を反らせる、骨盤を前傾させるなどアライメント変更を余儀なくされます。そのため、姿勢を全身で操作し調整する能力が高められます。姿勢は一つの関節だけで形成されるものではなく、多関節が協調して形成されることが体感されます。
バリエーション:そんきょの姿勢(つま先立ち)で行う。
この姿勢は骨盤の前後傾がしやすいため、前後左右の動作に即座に移行できる骨盤位を探すことになります。椅子に座る姿勢探しにも役立つと思われます。
右と左の上肢の筋力左右差の気づき、体幹を保持しながら上肢を動かすことの難しさを体感(下肢を動かす方が楽)。
「たいかん体操」の姿勢から手でジャンプして拍手
瞬発系の能力を高める。連続して行うことでプライオメトリック能力の向上。
手押し相撲(両あし、片あし)
正面から相手の手を押す、押されることは体幹の安定性、剛性、柔軟性、リカバリー能力が必要となります。前後左右に動く重心に対応する重心位置感覚を高めることにも繋がります。
また、相手の動きを広い視野で捉える(周辺視野)、素早い手の動きを追従する(縦方向、横方向動体視力)、眼から入力された情報をもとに手を反応させる(眼と手の協応動作)といった、スポーツビジョン能力のトレーニングにもなります。スポーツビジョン能力の向上は神経系発達によることから、学童期が最も発達する時期とされます。
手引き相撲
手が後方に引かれて重心が後方に移動すれば、膝を前に出す、腰を反らせる、骨盤を前傾させるなどアライメント変更を余儀なくされます。そのため、姿勢を全身で操作し調整する能力が高められます。姿勢は一つの関節だけで形成されるものではなく、多関節が協調して形成されることが体感されます。
バリエーション:そんきょの姿勢(つま先立ち)で行う。
この姿勢は骨盤の前後傾がしやすいため、前後左右の動作に即座に移行できる骨盤位を探すことになります。椅子に座る姿勢探しにも役立つと思われます。
「ドローイン」について
お腹に力を入れるテクニックの一つ。姿勢保持やスポーツ動作において広く用いられています。スポーツ競技力向上、腰痛予防にも役立ちます。
腹部を引き込んで横の腹筋(腹横筋)を収縮させた状態をキープする。
腹部を引き込んで横の腹筋(腹横筋)を収縮させた状態をキープする。
ドローインの方法
- お腹をへこませる
- 腹横筋に力を入れる
- その状態をキープする
- 呼吸しながら1.2の状態をキープする
- 腕やあしを動かしながら1.2の状態をキープする
- 一番下の肋骨より指1~2本下の場所を軽く押す。
- その状態で「咳をする、笑う」と硬くなる筋肉が腹横筋。