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【研修医】メーコン黒部医療交流

松村 峻医師


アメリカ研修を終えて

2024年11月23日から12月21日までの4週間、Georgia州MaconにあるAtrium Health Navicentにおいて泌尿器科の研修に参加する機会をいただきました。アメリカの医療システムや先進的な治療技術、臨床現場の実際に触れ、日本との違いや共通点を学ぶ貴重な体験を得ることができました。

研修内容
一般的な泌尿器科と女性泌尿器を2週間ずつローテートする形式でした。前半の2週間はDr. Robinsonの指導のもと、主に外来診療と手術を見学しました。外来では、前立腺癌や膀胱癌、尿路感染症など多岐にわたる疾患の診療を目の当たりにしました。日本に比べて患者1人にかける診療時間が長く、病気の説明に加えて時事問題やスポーツの話題なども交えた雑談が印象的でした。また、手術日には1日に6~8件もの手術が行われており、短い休憩時間の中で効率的に進められる過酷な労働環境に驚きました。手術内容は悪性腫瘍の切除、陰嚢水腫、精管結紮などが中心でしたが、銃による尿管損傷のケースに立ち会えたときは、日本では得られない経験に興奮しました。
後半の2週間はDr. Lovejoyのもとで女性泌尿器科の研修を行いました。骨盤臓器脱が中心で、術野に入れていただく機会にも恵まれました。最初はGoogle翻訳が使えないことに不安を感じていましたが、当院外科のZ先生から日頃ご指導いただいている「おもいやり」を意識しながら無事に助手の役割を果たすことができました。
また、私が外科志望であることを知った外科の先生方のご厚意で、1日だけ外科の手術にも参加させていただき、初めて触れるデバイスや手技から多くの学びを得ました。

Thanksgiving Day
11月28日はThanksgiving Dayという祝日でした。この日は、家族や友人が集まり、一緒に食事をしながら感謝の気持ちを分かち合う日として知られています。イギリスからアメリカへ移住した人々が新しい土地で初めての収穫を先住民と祝ったのが起源だそうです。私はDr. Robinson一家のディナーに招待いただきました。日本ではなじみの薄い七面鳥の料理を初めていただき、非常においしく感動しました。またご自宅の広さや庭のプールにも驚かされ、アメリカの生活文化のスケールを実感しました。

ハプニング
研修最終日には、同時期に研修を行っていた置塩先生、八尾先生とアトランタ市内を観光する予定でしたが、移動中のUberでクレジットカードを落としてしまいました。ドライバーとの連絡手段は通話のみで、不慣れな英語でのやり取りに苦戦しましたが、なんとか待ち合わせ場所を設定。しかし約束の時間になっても現れず、「すぐ行く」というニュアンスだった言葉も信用できなくなり、1時間ほど待ってようやくカードを返してもらえました。時間の感覚が日本とアメリカで異なることを痛感した出来事でしたが、カードが戻ってきただけでも幸運だったと思います。

今回の研修を通じて、アメリカの医療システムや診療スタイルに直接触れることができ、大変貴重な経験となりました。特に、患者中心の医療や多職種連携の重要性を再認識するとともに、日本での診療に応用できる多くの示唆を得ました。また、多国籍の患者やスタッフとのコミュニケーションを通じて、異文化理解や語学力の重要性も痛感しました。今後は今回得た知見を日本の医療現場で生かし、より良い医療提供に努めていきたいと考えています。

最後にこのような貴重な機会を与えてくださった黒部市民病院、Atrium Health Navicentの関係者の皆様およびサポートしてくださったすべての方々に深く感謝申し上げます。

Dr.Robinson

Thanksgiving Day Robinson一家と一緒に

女性泌尿器でお世話になったDr. Lovejoyとレジデント

外科のレジデントのDr. Kim

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