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【研修医】メーコン黒部医療交流

置塩 悠隼医師


米国研修体験記

11月23日から12月21日までアメリカのジョージア州メーコンにあるAtrium Health Navicentで研修をさせていただきました。
アメリカにいる間に富山はすっかり冬になったようです。
研修前からのことを備忘録としてつらつらと書いていこうと思います。

渡米まで
普段の研修でアメリカを意識することはほとんどないのですが、2年目になり、先生方やコメディカルのスタッフの方たちとアメリカの話題になることも珍しくなく、だんだん実感が湧いてくるようになりました。約1ヶ月も海外に滞在する経験は今まで無かったので、パッキングも一筋縄ではいかず、出発前日になんとか準備を終えました。秋ごろからは期待と不安の気持ちを抱えて過ごしていましたが、出発の日が近づくにつれてだんだん不安の方が大きくなっていき、周りの同期や西村さんなどに弱音を吐きまくっていました。期待10不安90くらいの感覚でとうとう出発の日になりました。一緒に行く同期と羽田空港で合流し、つるとんたんのうどんを食べてから飛行機に搭乗しました。約12時間のフライト(同期曰く早々に寝ていたらしい)を経てアメリカに到着しました。

研修について
最初の2週間は麻酔科で研修をさせていただきました。アメリカではAnesthetistという日本には無い職業があり、Anesthetistが術中のバイタル維持をしていました。麻酔科医は手術中ずっと手術室にいるわけではない代わりに同時に4部屋ほどの症例を掛け持ちしていて、連絡があれば駆けつけるといった感じです。朝は一斉に手術が始まるので、導入に立ち会ったら次の部屋に行って導入…の繰り返しで慌ただしく過ごしました。ほぼ全ての症例でBMIが30を超えており、BMI20台だと痩せてるなと思う程でした。日本ではBMI20以下の症例も珍しくなく、30を超える症例は中々ないと言ったらみんな笑っていました。また、事前に日本では珍しい症例を見てみたいとDr.Laneに連絡していたので、外科系のDrにもかけ合ってくださり、今まで見たことのなかった手術を見る機会もいただきました。正直英語はサッパリでしたが、薬の名前や使用しているモニターと人工呼吸器は同じだったので、術中に何が起きていて何をしようとしているのか理解できたのが幸いでした。そのほかの業務としては術前診察に同行させていただきました。術前診察でチェックする内容は日本とほとんど同じでした。術中のバイタル管理をする専門の職業がある点以外は日本の麻酔科医と大きく変わらない印象を受けました。
後半の2週間は感染症科で研修させていただきました。HIVの症例は日本ではなかなか見ることができないため良い機会だと思い感染症内科を選びました。感染症科では他科からコンサルされた症例についてディスカッションしたり回診に行ったりしました。基本的に治療方針や使用している抗菌薬は日本と変わらないと感じました。アメリカの病室は基本個室だそうで、広くて家族が付き添っていることも多かったです。プライベート空間が保たれているので、相部屋よりもストレスを感じずに過ごせそうな印象を受けました。またクリニックで外来見学もさせていただきました。HIVの症例はもちろんですが、免疫が低下する難病の症例やトランスジェンダーの症例など、黒部では見たことのない症例を見ることができました。HIVの患者に何度も会いましたが、いたって普通の人という印象で、薬をしっかり飲んでいれば問題なく日常生活を送れるのだと実感しました。

休日編
休日を利用して観光も楽しみました。
ニューヨーク、ヒューストン、ディズニーワールドに行きました。ニューヨークではタイムズスクエア、セントラルパーク、メトロポリタン美術館などに行き、ヒューストンではNASAに行きました。一緒に旅行の計画を立ててくれた同期に感謝です。観光メインと言われても仕方ないくらい旅行も楽しめました!アメリカの空港の保安検査がとても厳しく、持ち込み禁止のものは無いにも関わらず、ほぼ毎回引っかかり中身をひっくり返されました。

感想
小宮先生や西村さんをはじめとしてたくさんの方のサポートの上でアメリカ研修を行うことができました。研修と観光の両方で充実した時間を過ごすことができました。Atrium Health Navicentの方々も英語が全然できない僕をあたたかく受け入れていただき感謝の気持ちでいっぱいです。特に麻酔科を回っている時は外科系の医師や手術室の看護師など麻酔科医以外のスタッフの方々にも良くしていただき、たくさんの方々と関わることができました。外国の臨床現場を見るというとても貴重な経験ができ、恵まれた環境で研修ができていると実感しました。この経験を今後に活かしていきたいです。改めて黒部とメーコンの国際交流に携わっている方々に感謝します。ありがとうございました。

アトランタ到着

フェローのJeffと。一番お世話になりました。

メトロポリタン美術館で知らないおじさんと写真を撮りました。

これからNASAに行きます!

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