グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


【研修医】メーコン黒部医療交流

神谷 咲良医師


米国研修体験記

2024年10月12日~11月9日の4週間、Atrium Health Navicentの泌尿器科と感染症科にて研修をさせて頂きました。その体験をここに簡単にまとめさせていただきます。

研修について
泌尿器科では外来や手術、小手技をメインに見学させていただきました。1週目にお世話になったDr. Lovejoyは泌尿器科と婦人科を合わせたurogynecologyの医師で、主に骨盤臓器脱や女性の排尿障害を診療しておられました。2週目にお世話になったDr. Robinsonは一般泌尿器科の診療をしておられました。共通して外来では説明にかなりの時間をかけておられ、患者側の理解しようとする意欲もかなり高いと感じました。手術内容は日本とほぼ同じでしたが退院が圧倒的に早く、件数も多かったです。手術日は6:15に集合して回診を行い、7:00から1件目の手術がスタートし、その日の手術が全て終わるまでは10分程度の小休憩しか取れないというスケジュールでした。しかし、オペ室の職員はかなり自由で、歌いながら麻酔をかけたり、踊りだしたり、バケツに入ったドーナツポップを配り歩いている人もいたり、楽しい雰囲気で進行していったため、スケジュールの割に疲労はありませんでした。指導医の2人以外にも、この2週間で特にお世話になった学生のPayal(広すぎる病院をさまよう私のために毎日正面玄関に迎えにきてくれた)、レジデントのDr.Pool(手術後は毎回お菓子摂り放題ラウンジに連れて行ってくれた)、産婦人科レジデント(Dr.Poolの友達でご飯に連れて行ってくれた。尿管は日本語で何と言うのかと聞かれたため教えたところ、レストランで大きな声で何度もにょうかんと発音練習していた)にはとても感謝しています。
感染症科では他科からコンサルテーションを受けた患者について、カルテを見ながら話し合い、回診に行くという毎日でした。新規のコンサルテーションが毎日5件以上は来るため、常時20人以上の患者を診なければいけない状態でした。ここでもまた患者への説明がとても丁寧で、一度病室に入ると5分は滞在していたように思います。そして糖尿病による重度の足壊疽の患者、HIV患者、違法薬物を使用している患者の多さに驚きました。どんな背景のある患者にも優しく理解を得られるまで説明しておられた先生方を尊敬し、見習わなければと思いました。

生活について
交通モラルがなさすぎること以外は楽しく過ごせました。スリ・銃・差別など事前に心配していたことなんかより、圧倒的にUberに乗っているときに命の危機を感じました。ちらっとメーターを見て「時速80㎞にしてはやたら速いな。」と思っていたところ、マイル表示だと気づき絶望しました(時速128㎞、一般道)。Uberは車種を選べませんが、テスラが来たときは私の中で当たりでした。しかしそんなテスラの運転手にも自動運転モードにしてハンドルを手放され、「If you die, I’m sorry.」と言われたとき、この国でTraumatic Emergency Roomがやたら多くて広い理由が分かりました。

週末旅行について
2週目にはニューヨークへ行きました。スモークサーモンのベーグルサンドとブロードウェイで観たアラジンが最高でした。
3週目にはフロリダのディズニーワールドへ行きました。発車と同時に最高速度に達するロックンローラーコースターに並んでいる最中、目の前で悲鳴と共に凄まじいスピードで暗闇に消えていく人々を見せつけられ唖然とする私。その顔を見て「Hahaha, funny face.」と笑っている後ろのおじさん。アメリカ人仕様なのか全然体に密着してくれない安全バー。そんな恐怖も「Uberと違って死の危険はない。」という同期河西の言葉で乗り越え、楽しめました。

最後になりますが、大変貴重な機会をいただき本当にありがとうございました。研修医期間中に、仕事の一環として米国研修させていただけるという環境がいかに恵まれているかを実感する日々でした。携わってくださっている皆様に深く感謝いたします。

村上春樹を愛読しているDr. Lovejoy

世界観の作りこみがすごいディズニーワールド

2日間じゃ足りなかったニューヨーク旅行

忘れられない味

ページトップへ戻る