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【研修医】メーコン黒部医療交流

江前水緒医師


平成18年10月23日-平成18年11月17日

10月の半ばから4週間、ジョージア州メーコンにて研修させていただきました。

メーコンはちょうど紅葉が盛りで、空も良く晴れてとてもきれいでした。ドライブをするとたまに鹿やリスが道の傍らに出てきたりしました。

私はThe Medical Center of Central Georgia(MCCG)の救急センターで2週間、その後Coliceum Medical Centerの病理部で2週間研修させていただきました。  まず思ったのは、日本とあまりやっていることは変わらないということでした。飛び交う英語に困惑することは多々ありましたが、同じように病気になって病院にくる人がいて、同じように治療する医療スタッフがいる。根本的には黒部とまったく変わりなく、ただ言葉だけが違うのだと思いました。考えてみれば当然かもしれませんが、私がそれまで漠然とアメリカを私たちの世界とはまったく異なるもののように考えていました。でも私が研修に行った病院はそのまま私が普段いる世界と同じで、自然に入っていけました。

とはいえ、違う点もたくさんあります。驚いたのは救急部の規模の大きさでした。全部が個室でベッド数も多く、スタッフの人数も多く恵まれていました。MCCGはメーコンの中心的な病院で、救急センターとしては外傷センターが置かれているのは周囲ではMCCGだけということで救急部の規模も大きいのですが、少し羨ましく感じました。

よく学生やレジデントと一緒に行動していたのですが、彼らが上級医にかなり積極的に自分の考えを述べて議論していることにも驚きました。アメリカでは何も喋らないでいると、平穏無事には過ごせますが何も得られません。そこで慣れてきてからは、とにかく何かを考えて伝えるようにしてみました。するとただ上級医から話しかけてくることを聞いているよりはるかに多くを得られることに気づきました。

良いところもあれば、良くないところもあります。医療に限らずアメリカでは分業がかなり進んでいて、施設間の業務内容の住み分けがはっきりとしています。これは個人個人の仕事に関しても同じで、何か頼んでも「それは○○の仕事だからそっちで頼め」と言われたりしました。マニュアルもとても多く、決まったとおりに物事が動いていきます。能率は上がるのでしょうが、日本人としては少し違和感を覚えました。アメリカのマニュアル化は日本よりはるかに進んだ格差社会の結果のようにも思えます。

海外に行くのは初めてではありませんでしたが、車を運転したり、食事を用意したり、生活をするということは初めてで、最初はとても緊張しました。しかし以前黒部に来て下さった先生方やその御家族が本当に良くして下さり、楽しく1ケ月を過ごすことができました。

病院の方でも大きな御尽力をいただき、いろんな人の支えで貴重な体験をさせていただきました。

本当にありがとうございました。

Coliceum Medical Center の病理医の先生方と

Coliceum Medical Centerの臨床検査部

Coliceum Medical Centerの臨床検査部

臨床検査部のスタッフと一緒に

MCCGでの研修でお世話になったMs.Averaと

建設中のMCCG Heart Center。とても綺麗です

Dr.Griffinと奥様のCarolと

Coliceum Medical Center正面

ホテルに飾られていたクリスマスツリー

フットボールチーム"Georgia Bulldogs"のマスコット

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