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医療最前線(健康コラム)

感染性腸炎


黒部市民病院 消化器内科部長
矢野 正明 医師
感染性腸炎はウイルスと細菌によるものがほとんどです。

ウイルス性腸炎の中では冬季に流行するノロウイルスが最も多いです。加熱が不十分なカキなどの二枚貝などが有名ですが、感染源が不明なことも多いです。乳幼児に流行しやすいロタウイルスなどもあります。

細菌性腸炎では生焼けの鶏肉や豚肉などに多いカンピロバクター、鶏卵や生肉によるサルモネラ菌、カレーやシチューなどを常温で長時間放置したときに発生するウェルシュ菌などが多いです。

また、O157を代表とする腸管出血性大腸菌などもあります。

感染性腸炎は自然に治ることが多いため、脱水の予防などの対症療法が中心となります。ウイルス性腸炎には抗菌薬は効きませんし、細菌性の多くも自然治癒するため、一部の重症を除いて抗菌薬は不要です。

多くは1週間程度もあれば改善するため、2週間以上持続する下痢の場合には他の病気(潰瘍性大腸炎やクローン病、過敏性腸症候群や大腸癌など)も考慮して追加の検査が必要となることがあります。

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