発育期におけるスポーツ障害対策について
黒部市民病院 臨床スポーツ医学センター
長﨑 成良 アスレティックトレーナー
長﨑 成良 アスレティックトレーナー
発育期のスポーツ障害を減らすため、黒部市では黒部市民病院臨床スポーツ医学センターと黒部市教育委員会スポーツ課とで、市在住もしくは市内に拠点があるチーム所属の小中学生を対象とした「黒部市スポーツ障害検診」を行っています。2019年度の結果では、競技別の超音波エコー検査において、外側型野球肘8%、内側型野球肘25%、足関節捻挫後の骨損傷8%、オスグッド病(膝下の骨の隆起と痛み)所見が24%の選手にみられました。小中学生でもスポーツ障害と無縁ではありません。次に、かかとあげ・屈伸・ターン動作の評価において、フォーム不良率が53~60%の選手にみられました。障害予防にはケアやコンディショニングが大切ですが、骨成長が著しい発育期では姿勢やフォームを正すことがケガをしにくい身体への発育にもつながるため特に重要です。
また、保護者対象の調査では、市内保護者はスポーツ障害の知識や意識が良好でした。検診による副次的効果と思われます。発育期におけるスポーツ障害を減らすには、黒部市の検診システムのように、選手のみならず、保護者・指導者・競技団体等、地域全体の取り組みが必要です。検診を開始した頃より、自覚症状のある人や一部のエコー検査の有所見率減少等、取り組みの成果が出てきています。
また、保護者対象の調査では、市内保護者はスポーツ障害の知識や意識が良好でした。検診による副次的効果と思われます。発育期におけるスポーツ障害を減らすには、黒部市の検診システムのように、選手のみならず、保護者・指導者・競技団体等、地域全体の取り組みが必要です。検診を開始した頃より、自覚症状のある人や一部のエコー検査の有所見率減少等、取り組みの成果が出てきています。