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医療最前線(健康コラム)

乳がんの治療


黒部市民病院
外科医長
杉本 優弥 医師



 乳がんは日本では9人に1人がかかるとされ、女性で最も多いがんの一つです。治療の基本は、「手術」「薬物療法」「放射線治療」の3つです。手術では、乳房を残す部分手術、及び乳房全体を摘出する乳房全切除術が選択されます。また、希望に応じて乳房の膨らみを作る再建術も保険診療で可能です。薬物療法には、①ホルモン療法(ホルモンの働きを抑える)、②化学療法(がん細胞を直接攻撃する)、③分子標的薬(がん細胞の特定の部位を攻撃する)の3つがあります。放射線治療は、手術で取り切れなかったがん細胞を破壊し、特に乳房部分切除後に再発リスクを下げる目的で行われます。
 治療は患者さん一人ひとりの状況に合わせて最適な方法が選ばれます。乳がんのリスクとして肥満、飲酒、喫煙、運動不足などが挙げられますが、発症を完全に予防する手段はありません。そのため、早期発見が治療を成功させる鍵です。早期段階であるステージ1で治療を行えば、90%以上の治癒率が期待できます。自己検診や乳がん検診を定期的に行い、異変を感じたら早めに医師に相談しましょう。

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