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医療最前線(健康コラム)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)


黒部市民病院
感染症内科医員
腰山 裕貴 医師



 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2020年2月以降、全世界で周期的な感染流行を認めています。国内では2023年5月以降は5類感染症となり、季節性インフルエンザと同等の扱いとなりました。
 ウイルスの病原性は減弱化した一方で感染力は維持されており、いつどこで誰が罹患してもおかしくない状況は続いています。その中で顕在化してきている要素が後遺症で、WHOは「少なくとも2か月以上持続し、他の疾患による症状として説明がつかないもの」と定義しています。
 発生から4年が経ち症例も蓄積されてきており、罹患者の内約10-20%で後遺症が発症するとされ、倦怠感や筋力低下、集中力低下、咳嗽や頭痛等多様な症状が確認されています。持続する期間も様々ですが、30%程度の後遺症患者では年単位で症状が残るという報告もあり、社会生活を送る上で障害となることが危惧されます。
 残念ながら根本的な治療法はまだ確立されておらず、適宜、症状に対応していくことが必要です。後遺症の予防に最も効果的な対策は罹患しないことであり、基本的な感染対策の徹底と必要に応じたワクチン接種が推奨されます。新型コロナウイルス感染症罹患後に月単位で体調が優れない場合は、早めの医療機関受診をご検討ください。

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