平成28年度 黒部市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 681 204 269 412 584 615 1247 1605 1537 414
 平成28年度に当院において退院した患者さんを年齢階級別(10歳刻み)に集計したものです。
 当院は、地域の中核病院として幅広い年齢層の患者さんに医療を提供しています。そのうち60歳以上の患者さんの割合は約63%にのぼり、症状が比較的重症になりやすい高齢者の入院が多くなる傾向にあります。
 また新川医療圏の小児急患センターを併設し、地域周産期母子医療センターの指定を受けていることから、10歳未満の患者さんも多くなっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 136 27.91 21.25 36.76 84.43
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 103 3.15 3.06 0.97 66.91
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 99 24.86 17.95 23.23 83.54
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 93 11.81 16.83 0.00 71.31
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 73 22.81 19.24 20.55 77.88
 内科的疾患では、高齢者における誤嚥性肺炎が最も多くみられます。ほとんどの方は他に病気を持った方で治癒が難しいこともあります。
 狭心症に対しての最も信頼性の高い精密検査は心臓カテーテル検査と呼ばれ、心臓の中に直接カテーテルを入れ造影剤を用いて冠動脈の状態評価等を行います。カテーテルを入れる部位は、手首、肘、鼡径部(足の付け根)があり検査内容や状態で決めますが、手首からの検査が最も多く行われています。
 心不全は、いわゆる心臓が弱った状態ということになりますが、その原因は心臓の弁膜症であったり、虚血性心疾患であったり、心筋症であったり、その他種々の原因があり、その基礎心疾患によって治療法、入院期間等が大きく異なっています。
 非ホジキンリンパ腫は、血液内科が診療する悪性腫瘍の中では、最も頻度の高い疾患です。標準的な化学療法であるリツキサン+CHOP療法は、短期入院の繰り返しで施行しております。日本血液学会のガイドラインに従って、再発例で救援化学療法に感受性のある症例には、自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を施行しております。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 128 3.91 6.18 1.56 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 61 5.00 6.02 0.00 1.56
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 56 5.41 6.42 0.00 2.54
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 42 4.95 5.79 0.00 4.98
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 39 9.77 11.55 5.13 0.00
妊娠期間短縮、低出生体重に関連する障害
 当院は新川地域の周産期母子医療センターの役割を担っています。産科との密な連携が大切で、隔週で行われる周産期カンファレンスを軸に、情報の共有化に努めています。また、地域の産科施設、県内の高次NICU施設とも連携しています。当院ではNICUの入院基準を原則、在胎33週以降、出生体重1500g以上、としており、リスクの大きな出産に関しては、あらかじめ県内の高次病院へ母体搬送を考慮します。一方、小児循環器医による胎児心エコーも行っており、出生前に重症の心疾患の存在を把握できるよう、努めています。

肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満)
 小児の下気道感染症の多くは、ウイルスや非定型菌感染によるものです。
 中でも、RSウイルスは冬季の気管支炎・細気管支炎の原因として多くみられ、とくに2歳未満で重症化するので問題になります。また、初夏にはヒトメタニューモウイルスによる気管支炎が乳幼児に多くみられ、しばしば中耳炎を合併します。マイコプラズマ感染症は幼児以降、小中学生にも多く、しばしば大きな流行をみます。典型的には肺炎をきたし、症状経過が長いのが特徴です。
 当院では、これらの呼吸器感染症に対し、クリニカルパスを用いて症状経過の観察・評価に努めています。

喘息
 小児の喘息入院は、以前に比べると減少していますが、好発期の発作や感冒契機の発作で入院になるケースはよくあります。当院では、呼吸器クリニカルパスを用いて、症状の観察・評価をわかりやすくし、適切な時機に退院できるよう努めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 43 5.33 5.60 0.00 33.09
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 40 7.00 6.82 0.00 63.40
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 29 22.76 17.65 0.00 70.03
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 19.13 15.92 0.00 69.83
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 21 3.43 4.64 0.00 59.29
 外科で最も多い症例は、虫垂炎に対する虫垂切除術で、次いで急性胆嚢炎などに対する腹腔鏡下胆嚢摘出術です。これは新川医療圏の地域救命センターの基幹病院であるためです。
 次いで地域がん診療連携拠点病院としての取り組みから、胃がん、結腸がん、乳がんの手術件数が多くなっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 90 27.49 27.63 60.00 82.30
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 65 10.75 11.91 0.00 46.72
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 33 22.03 20.87 0.00 60.42
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 32 25.56 26.26 3.13 76.75
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 32 6.84 5.49 0.00 55.59
 当院は地域の中核病院として、あらゆる外傷に対応しています。特に高齢者に多く見られる大腿骨近位部骨折や、手・肩・肘関節の骨折に積極的に手術を行い、早期の社会復帰を目指しています。
 また、スポーツ都市黒部にふさわしくあるため、スポーツ傷害の治療として膝関節靭帯再建や、野球肘、肩関節脱臼に対する鏡視下手術にも力を入れております。
 そして、中高年に多い肩腱板断裂に対する鏡視下手術や人工関節置換術に積極的に取り組んでいます。また変形性膝関節症や変形性股関節症についても人工関節置換術を中心に治療し、あらゆる世代の皆さんが楽しく日々を送れることを目指しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 12 4.33 5.80 0.00 26.58
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 10 3.40 6.76 0.00 27.80
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 3.44
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし 5.11
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 8.78
 外傷をはじめ、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 39 15.49 16.54 38.46 70.08
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 15.07 11.83 16.67 79.33
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 8.48 7.52 8.00 65.60
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 18.53 19.35 63.16 71.53
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 27.64 22.05 81.82 72.36
 脳梗塞では、tPA使用を積極的に行っています。その結果、転機良好な患者が増えています。また早期から脳卒中連携パスを用いてリハビリ病院への転院を進めています。その結果、平均在院日数は15日台まで短縮しています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 12 16.50 12.73 0.00 67.00
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 8.50 9.14 10.00 30.40
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 10.09
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 12.35
160450xx99x1xx 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術・処置等2あり 11.36
 当科では主に肺悪性腫瘍及び気胸に対する治療を行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050161xx9900xx 解離性大動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 27.82 18.27 0.00 71.36
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 4.50 5.85 0.00 70.60
050170xx99001x 閉塞性動脈疾患 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病あり 10 35.00 18.12 30.00 83.00
050180xx99xxxx 静脈・リンパ管疾患 手術なし 14.44
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 8.87
 急性大動脈解離は未治療だと亡くなる危険性が高い病気です。原因は高血圧とされており、血圧を下げる治療が行われます。また、手術が必要になる場合も多く、その適応を見極めるのが重要です。閉塞性動脈硬化症は動脈硬化が原因で下肢の動脈が閉塞しておこる病気です。最悪の場合は壊死となり下肢切断が必要になることもあります。多くの場合は薬などで改善するため、早期の診断と治療が必要です。下肢静脈瘤は頻度の高い病気で手術が必要になることは少ないのですが、進行すると皮膚炎や皮膚潰瘍をきたすので注意が必要です。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 52 14.56 20.79 5.77 30.94
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 46 5.33 6.42 0.00 43.96
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 44 6.25 6.29 0.00 43.48
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 40 9.80 9.88 0.00 33.88
120140xxxxxxxx 流産 39 2.03 2.43 0.00 33.54
 当科は新川医療圏の基幹病院として地域産婦人科との強い連携のもとに成り立っています。手術目的の紹介患者さんも増加傾向にあります。良性疾患(子宮筋腫や良性卵巣腫瘍等)に対しては内視鏡下手術の方針としており、在院日数の短縮化に寄与しています。今後も内視鏡下手術の比率をさらにアップさせることで、在院日数短縮化がさらに進むものと考えています。
耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 44 5.59 7.28 0.00 47.70
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 35 5.06 7.47 0.00 55.97
030428xxxxxxxx 突発性難聴 31 7.23 9.37 0.00 58.71
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 24 4.08 5.50 0.00 31.50
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等2なし 22 7.82 9.27 0.00 56.95
 耳鼻いんこう科の対応する疾患は耳、鼻、のど、頸部と多岐にわたります。手術の患者さんや、点滴などの手術以外の治療(保存的加療とよびます)のための患者さんなど様々な病態の方の診察と治療を行っています。その中でも当科は急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、喉頭浮腫などの急性気道感染症の方の占める割合が高くなっている傾向にあります。集計によれば副鼻腔炎の患者さんに対する手術的加療や、急性感音性難聴の方への点滴を中心とした治療、そして甲状腺腫瘍に対する手術的加療などの診療が入院患者さんの上位を占めていることが明らかとなりました。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 32 15.34 16.54 34.38 72.59
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし 13 12.92 18.04 0.00 61.92
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 16.73 18.76 36.36 79.36
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 7.12
010060x2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5 20.18
 脳梗塞の急性期治療(発症4.5時間以内であればtPA療法が可能)を行うとともに、遅くとも入院2日目までにはリハビリテーションを行います。急性期治療は1週間程度で終了しますが麻痺が残る場合が多く、地域医療連携室スタッフが関わり急性期治療終了後速やかにリハビリテーションを専門に行う回復期病院へ移れるように連携を図っています。
 再発を繰り返しやすい多発性硬化症や慢性炎症性脱髄性多発神経炎などに対しては、ステロイド療法以外に免疫グロブリン療法や血漿交換なども積極的に行って症状の回復を図っています。
 てんかんは若年者のみならず幅広い年齢層で発症する病態です。高齢者の場合には認知症と間違われることもあります。画像検査(CTやMRIなど)に加え脳波検査で診断し、診断が確定すれば薬物療法を行います。自動車運転は制限されますが、一定期間発作がなければ運転は可能となり、そのための書類の作成も行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 53 8.11 8.96 0.00 70.91
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 48 11.19 11.97 2.08 62.98
080190xxxxxxxx 脱毛症 16 3.00 3.72 0.00 32.06
080080xxxxxxxx 痒疹、蕁麻疹 6.58
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし 4.19
 一般病院の皮膚科入院患者の約8割は、帯状疱疹と急性膿皮症(蜂窩織炎・丹毒)であり、これは当院、他院とも変わりありません。そこで当院はクリニカルパスを導入し、入院期間の短縮を図っており、約9割の患者さんは設定された通り、それぞれ8日、9日で退院しているため、全国平均より平均在院日数が少なくなっております。
 また脱毛症や蕁麻疹に関しても、昨年度よりクリニカルパスを導入し、入院期間の短縮につなげています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 39 9.03 7.44 2.56 75.10
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 13 18.46 11.71 0.00 80.85
110320xx97xxxx 腎、泌尿器の疾患(その他) その他の手術あり 11 10.45 13.22 0.00 74.64
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 9.98
110420xx97xx0x 水腎症(その他) その他の手術あり 副傷病なし 5.33
 泌尿器科疾患では膀胱腫瘍が多く、治療は主に全身麻酔下での内視鏡を用いた経尿道的膀胱腫瘍切除術を行っています。初診で肉眼的血尿があり、膀胱腫瘍が疑われる場合、放射線科、麻酔科と連携し、即日CT検査を行い、そのまま同日手術を行う場合もあり、早期の対応を目指しています。また体外衝撃波の結石破砕装置はドイツのシーメンス社製ですが、結石を細かく破砕できるという特性があります。さらに膀胱癌や腎盂尿管癌で転移をきたし、手術が困難な場合は抗癌剤による点滴治療を行う場合がありますが、患者さんが希望されれば状況に応じて通院治療室を利用する外来通院治療も行っています。また、結石や腫瘍による水腎症に対し、尿管ステントの留置術や腎瘻造設術といった治療も行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 57 12 12 16 21 12 1 7
大腸癌 20 16 24 21 46 34 1 7
乳癌 25 27 26 1 7
肺癌 14 45 53 32 50 1 7
肝癌 12 15 31 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 胃がん、大腸がんは腹腔鏡下手術、開腹手術を行っています。
 乳がんは、乳房温存手術から術前化学療法を行ってからの手術などレパートリーのある手術を行っています。
 肺がん症例は進行度が高く化学療法が主体になっています。
 他施設で治療を受けられた後、再発を来した症例も積極的に診察しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 52 10.42 51.44
中等症 123 17.36 79.17
重症 22 20.86 84.64
超重症
不明
肺炎の重症例の多くは他に病気を持っている高齢者で、救命が困難な場合もあります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 24 3.25 75.88 4.17
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 -
I63$ 脳梗塞 3日以内 181 20.30 73.64 38.34
その他 12 16.08 67.92 3.11
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> -
I679 脳血管疾患,詳細不明 -
 近年、脳卒中の知識が普及し、一過性脳虚血発作で来院する患者や脳梗塞においても発症から3日以内に来院する患者が増えています。治療の開始時期の遅れは不可逆的な神経後遺症につながるので好ましい傾向と考えています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 118 2.90 3.20 0.85 75.23
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 53 2.58 19.13 15.09 81.92
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 47 2.89 5.77 2.13 68.98
K654 内視鏡的消化管止血術 46 0.78 18.50 10.87 71.54
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 39 0.36 2.46 0.00 67.13
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術、内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的消化管止血術
 大腸癌、大腸ポリープの増加に対応して内視鏡的治療を行っています。内視鏡を用いてポリープを観察し、必要に応じて切除を行っています。吐血、下血など消化管出血が持続している場合は、内視鏡を用いて緊急で止血術を行ったりします。また、閉塞性黄疸に対する診断およびドレナージとしてERCPを始めとして内視鏡的検査・治療を行っています。いずれも、原因となる疾患や進行度により手術治療を行う場合もあり、外科との連携をとりつつ診療にあたります。

冠動脈ステント留置術
 カテーテルを使用した冠動脈の治療はバルーン拡張のみで終わるものとステント留置まで行うものがあります。平成28年度の冠動脈のカテーテル治療は合計98例で、そのうち94例がステント留置、4例がバルーン拡張のみ(薬剤をコーチングしたバルーンを含む)です。94例のステント留置のうち再狭窄予防のための薬剤を塗布した薬剤溶出ステントが93例(99%)を占めており、この中には急性心筋梗塞に対するステント留置術も34例含まれます。

経皮的シャント拡張術・血栓除去術
 進行した慢性腎不全に対して血液透析を行う場合、おもに前腕の血管を手術して、内シャントを作成します。血流の豊富な内シャントに針を刺して、血液を引き、透析機器に通すことによって毒素や余分な水分を除去します。内シャントの内腔が狭くなると、血流が十分に得られなくなり、透析の効率も不十分になるため、経皮的シャント拡張術・血栓除去術で治療します。当院では、超音波検査にてシャントの狭窄を確認したのち、一泊入院して、手術に準じた清潔な血管撮影室で、放射線科専門医によりカテーテル治療をしています。カテーテルという管を血管内に通し、造影剤を注入し、細くなっている部位を確認します。そこへ先端にバルーン(風船)がついたカテーテルを挿入し、バルーンを拡張することによって狭窄している部位を拡げます。翌日、透析を行い、血流が回復していれば退院となります。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K300 鼓膜切開術 11 2.55 2.36 0.00 1.64
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度)
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度)
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの)
K6262 リンパ節摘出術(長径3cm以上)
鼓膜切開術
 上気道炎や気管支炎の入院中に中耳炎を合併し、耳鼻いんこう科で切開術を施行されるケースがあります。外来のみならず入院中も、耳鼻いんこう科との連携を大切にしています。

新生児仮死蘇生術
 当院は新川地域の周産期母子医療センターの役割を担っています。産科との密な連携が大切で、隔週で行われる周産期カンファレンスを軸に、情報の共有化に努めています。また、地域の産科施設、県内の高次NICU施設とも連携しています。当院ではNICUの入院基準を原則、在胎33週以降、出生体重1500g以上、としています。リスクのある分娩に際しては、小児科医立会いのもとでの分娩や帝王切開を行える体制をとっています。生まれてきた新生児に仮死の状態が見られた場合、適切な対応をとれるよう、準備しています。リスクの大きな出産に関しては、あらかじめ県内の高次病院へ母体搬送を考慮します。一方、小児循環器医による胎児心エコーも行っており、出生前に重症の心疾患の存在を把握できるよう、努めています。

腸重積症整復術
 おもに乳児にみられる腸重積は、ほとんどの場合、高圧浣腸による非観血的整復を行います。透視を行う放射線は、できるだけ少ない線量となるよう、心がけています。

リンパ節摘出術
 小児のリンパ節腫脹は、様々な疾患でみられます。多くは各々の疾患に特徴的なリンパ節腫脹であり、摘出する必要のないものです。一方、頻度は多くありませんが、主に頚部のリンパ節腫脹で、菊池病や悪性リンパ腫などが疑われる場合に、病理検査を目的に、耳鼻いんこう科へリンパ節摘出を依頼することがあります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 61 2.07 5.28 1.64 62.10
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 41 0.10 4.29 0.00 33.63
K6335 鼠径ヘルニア手術 39 1.03 3.64 0.00 69.79
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 27 1.22 3.37 0.00 66.04
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 24 5.54 24.00 4.17 74.79
 当科で最も症例数が多いのは、腹腔鏡下胆嚢摘出術で入院期間は約7日間です。入院期間がやや長いのは、急性胆嚢炎の患者が多数含まれるためです。
 鼠径ヘルニアの手術は患者の希望に沿って、前方アプローチ法と腹腔鏡下の手術の両者を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 88 2.01 21.34 54.55 77.78
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 58 2.33 11.17 5.17 65.62
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 56 1.38 23.21 3.57 73.95
K068-2 関節鏡下半月板切除術 42 1.05 4.50 0.00 54.45
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単) 30 0.93 20.90 0.00 63.47
 当院は地域の中核病院として、あらゆる外傷に対応しています。特に高齢者に多く見られる大腿骨近位部骨折や、手・肩・肘関節の骨折に積極的に手術を行い、早期の社会復帰を目指しています。
 また、スポーツ都市黒部にふさわしくあるため、スポーツ傷害の治療として膝関節靭帯再建や、野球肘、肩関節脱臼に対する鏡視下手術にも力を入れております。
 そして、中高年に多い肩腱板断裂に対する鏡視下手術や人工関節置換術に積極的に取り組んでいます。また変形性膝関節症や変形性股関節症についても人工関節置換術を中心に治療し、あらゆる世代の皆さんが楽しく日々を送れることを目指しています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 10 0.50 2.30 0.00 39.90
K333 鼻骨骨折整復固定術
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
 顔面骨の骨折で最も多いのが鼻骨骨折です。全身麻酔で手術を行い、術後は1~2日程度で退院できます。
 また皮膚・皮下腫瘍、皮膚の悪性腫瘍などに対しても手術を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 1.23 12.77 16.13 79.68
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 12 4.33 45.92 58.33 72.50
K1781 脳血管内手術(1箇所)
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他)
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術
 慢性硬膜下血腫は、高齢患者に多いですが術後の成績は極めて良好であり、転院することも少なく自宅退院か施設へ戻ることが多いです。脳動脈瘤クリッピングを行った患者のほとんどは、くも膜下出血をきたした患者です。そのため在院日数は長く転院率も過半数を占めています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 10 7.30 9.60 0.00 23.90
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他)
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)
 最も多い手術は肺癌に対する胸腔鏡下肺切除術です。高齢の方が多く、リハビリや退院後の状況を考慮するため在院日数が長くなることもあります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6171 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) 20 0.70 2.40 0.00 68.75
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 16 0.00 2.69 0.00 71.88
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 13 5.46 9.00 0.00 72.31
K6173 下肢静脈瘤手術(高位結紮術)
K0842 四肢切断術(上腕,前腕,手,大腿,下腿,足)
 急性大動脈解離は未治療だと亡くなる危険性が高い病気です。原因は高血圧とされており、血圧を下げる治療が行われます。また、手術が必要になる場合も多く、その適応を見極めるのが重要です。閉塞性動脈硬化症は動脈硬化が原因で下肢の動脈が閉塞しておこる病気です。最悪の場合は壊死となり下肢切断が必要になることもあります。多くの場合は薬などで改善するため、早期の診断と治療が必要です。下肢静脈瘤は頻度の高い病気で手術が必要になることは少ないのですが、進行すると皮膚炎や皮膚潰瘍をきたすので注意が必要です。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 49 0.80 3.71 0.00 43.24
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 49 2.33 7.16 0.00 32.73
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 35 0.06 0.94 0.00 34.29
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 34 1.03 4.35 0.00 47.24
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 30 8.57 7.00 0.00 34.17
 当科は新川医療圏の基幹病院として地域産婦人科との強い連携のもとに成り立っています。手術目的の紹介患者さんも増加傾向にあります。良性疾患(子宮筋腫や良性卵巣腫瘍等)に対しては内視鏡下手術の方針としており、在院日数の短縮化に寄与しています。今後も内視鏡下手術の比率をさらにアップさせることで、在院日数短縮化がさらに進むものと考えています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 107 0.08 6.85 0.93 75.71
K224 翼状片手術(弁の移植を要する)
 眼科では白内障手術を入院の上で行っています。
 合併症がある方でも対応できるように2泊の入院を中心に行っています。
耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 40 0.05 4.25 0.00 46.85
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 27 0.44 1.26 0.00 5.74
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 18 0.83 7.33 0.00 32.39
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡) 17 0.65 1.82 0.00 63.88
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 16 0.50 4.25 0.00 61.44
 耳鼻いんこう科は耳、鼻、のど、頸部と多岐にわたる患者さんの診断と治療を行っています。手術については急性扁桃炎がさらに進行した扁桃周囲膿瘍の症例が多く来院される傾向にあります。また滲出性中耳炎や乳幼児反復性中耳炎に対する鼓膜チューブ挿入術、扁桃摘出術、声帯ポリープや喉頭の腫瘍に対する腫瘍摘出術、慢性副鼻腔炎など鼻副鼻腔疾患に対する鼻内内視鏡下副鼻腔手術などの方の手術的加療をおこなっています。甲状腺腫瘍に対する手術も主に当科でおこなっています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 44 0.02 1.36 0.00 59.84
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 40 1.58 6.90 2.50 75.05
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 18 3.56 7.50 11.11 69.28
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 13 3.77 11.85 0.00 70.23
K800-2 経尿道的電気凝固術 11 3.73 20.64 9.09 72.64
 泌尿器科の手術は対外衝撃波結石破砕術が多く、クリニカルパスを用い1泊2日の入院で行っています。入院当日に治療を行い、翌日に退院しています。膀胱腫瘍に対しては、内視鏡を用いた経尿道的手術を多く実施しています。また腫瘍や結石により尿管が閉塞し、水腎症をきたした場合、尿管にステントと呼ばれる2-3mm程度のシリコンのカテーテルを留置し、バイパスのように用いる処置を行っています。こちらの治療時間は約30分程度です。また、前立腺肥大症に対し、薬物療法で十分な効果が得られない場合は内視鏡で前立腺を切除する手術を行っています。血尿が強く、膀胱内に血塊がたまり尿を排出できない状態の場合には内視鏡による止血術を速やかに行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 72 0.95
異なる 21 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 67 0.89
異なる
 厚生労働省による平成26年度のDPC対象病院全国平均は、DIC 0.17%、敗血症 0.56%、その他の真菌症 0.04%です。当院は、DICおよび真菌症は全国平均以下ですが、敗血症は全国平均を上回っており、高齢者が多い地域の特性を反映していると考えます。治療に関しては、学会のガイドラインなどを参照して、適切な薬剤の使用を心がけています。
 入院患者の「手術・処置等の合併症」は、新川地域の基幹病院であるため、合併症を多く有する患者が当院へ紹介搬送されるためです。
更新履歴
2017.09.26
機能評価係数2の保険診療指数における「病院情報」を公開しました。