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医療最前線(健康コラム)

首の腫れは甲状腺の異常サイン!?


黒部市民病院 糖尿病・内分泌内科部長
赤堀 弘 医師
甲状腺は喉仏のやや下に気管を包むようにあり、チョウが羽を広げた形をしています。大きさは4〜5センチ、重さはわずか10〜20グラムとイチゴ1個分ぐらいです。

食べ物を通じて体に取入れられたヨードを材料に「甲状腺ホルモン」を作っています。さまざまな臓器に作用して糖や脂肪をエネルギーに変える「代謝」を促したり、さらに体温の調節や成長期における脳や神経、骨の発育にも働いています。甲状腺ホルモンが出過ぎてしまう代表的な病気が「バセドウ病」です。一方、慢性的な炎症により甲状腺組織が壊れる病気が「慢性甲状腺炎」(昔は橋本病とも呼ばれていました)です。どちらも甲状腺のある首が腫れることが多いです。「慢性甲状腺炎」では甲状腺ホルモンを作るタンパク質や酵素に対して抗体ができますが、女性の10人に1人がこの抗体を持っているといわれています。抗体を持つだけでは甲状腺ホルモンに異常をきたして体調に異変が現れることはありませんが、昆布やワカメなどのヨードを多く含む海藻類の食べすぎには注意が必要です。女性にとって身近な甲状腺の病気は環境の変化や心労をきっかけに発症や悪化するケースがあります。体力、気力、美しさを保ち、生き生きと過ごすためにも早期治療につなげたいものです。

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