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村田 亜香里医師

 私は平成27年11月2日からの4週間、Georgia州MaconのMedical Center of Central Georgia (MCCG)にて研修し、感染症科とICUチームで勉強させて頂きました。
初日、研修が始まる前に病院内を一通り見て回ると、日本とはまるで違う病院の雰囲気に驚きました。スーツに白衣を着ている医師もいれば普段着に聴診器をぶら下げている医師もいました。コーヒー片手に回診するチームもあり、ICUのナースステーションでマックを食べるレジデントもいました。看護師はド派手な花柄のスクラブを着ていて、髪型、アクセサリー、タトゥーまでもがすべて自由でした。さすが自由の国アメリカです。病室、診察室の入り口は日本のように引き戸ではなくすべてドアというところにも日本との違いを感じました。

感染症科
はじめの2週間は感染症科にて研修をしました。感染症科では午前にクリニックの外来の見学、午後からはMCCGの病棟回診またはHIVクリニックでの外来の見学が主な研修内容でした。クリニックの外来見学では日本では稀なHIV感染の症例を多く診て学ぶことができました。外来に来られる患者さんは薬物治療にてリンパ球は正常値を保っており、ウイルスも検出されないような良好なコントロールを得られている患者さんが多いような印象でした。しかしながら、中には治療の副作用に悩まされている患者さんやHIV感染症を受け入れることができず精神的に参っている患者さんもいました。そのような患者さんに対してクリニックの医師は優しく励まし、時には厳しく指導をしていました。患者さんとよくコミュニケーションが取れ、良好な関係を築いていると思いました。MCCGの病棟回診では各科からコンサルトを受け、各病棟に診察に行き、治療介入を行うというものがほとんどでした。術後創部の感染、膿瘍や髄膜炎などどれも一筋縄には行かないような症例が多く見受けられました。その他、クラックコカインの使用による皮膚壊死など日本ではおそらく今後見ることは無いと思われる症例も診ることができました。また、MRA感染症が多く、第一選択薬として躊躇なくバンコマイシンを使用していたのがとても印象的でした。

呼吸器内科・ICU
次の2週間は呼吸器内科・ICUチームにて研修をしました。私がここでの研修を選んだ理由は今年日本に来られたカレンダー先生のもとで研修がしたいと思ったからです。午前と午後に回診があり、ICUから転科または転院となるまで毎日患者さんの病態についてレジデント達と上級医がディスカッションをしていました。想像通り重篤な患者さんが多く、バイタルサインやAラインが24時間モニターされ、人工呼吸器管理となっている患者さんがほとんどでした。私が感銘を受けたのはICUチームのレジデント達が大変優秀で責任感を持って診療をしているということでした。レジデントのひとりひとりが主治医であり、重篤な状態の患者さんの全身状態をよく把握し、全身管理がしっかりとできていました。輸液から抗生剤の選択まで判断はレジデントたちに全て委ねられ、予期しない状態の変化には迅速に対応していました。ICUチーム内ではレジデント達はコミュニケーションをよくとっており、自分以外のレジデントが診ている症例について空き時間には話し合いアドバイスをしあう風景もよく見られました。また、レジデントの学年やキャリアに関係なく対等にディスカッションをしているのには新鮮さを覚え、日本とアメリカの民族性の違いを感じました。

空き時間
朝や昼食の際に行われるレジデントや学生向けのレクチャーにも参加しました。レクチャーで居眠りをするような人はおらず、レクチャーが終わると質問の嵐で真剣に医学を勉強する姿には刺激を受けました。その他の空き時間では手術室や外来患者の内視鏡センターを見学しました。驚くことに内視鏡センターでは麻酔科医の麻酔管理のもとで上部、下部内視鏡の検査が行われていました。日本では麻酔管理のもとで内視鏡検査を行うことはないと話すと“日本人はなんてタフなんだ”と言われたことが印象的でした。

時間外活動
週末はアトランタ、ラスベガス、グランドキャニオン、フロリダのディズニーワールドに行きました。雲一つない快晴のグランドキャニオン、暴風雨の中カッパを着て登ったストーンマウンテン、豪雨の中の寒い寒いと言いながら見たディズニーワールドのショー。帰国してから思い返すとどれもいい思い出です。ハロウィンパーティーや感謝祭のホームパーティーにもお誘いいただきアメリカの家庭料理を堪能しました。どの国も手料理はおいしいものです。初対面であっても笑顔で接してくださり人の暖かさにも触れることができました。

最後に
最後になりますが、このようなアメリカでの貴重な機会を与えてくださり本当に有難うございました。このプログラムに携わる関係者の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。アメリカで経験したことを今後の医師生活に活かせるよう日々精進します。

  
研修医といっしょに(左) Dr.Turk夫妻と(右)

 
Dr.Burtner夫妻と(左)グランドキャニオンにて(右)

 


黒部市民病院

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