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木崎一葉医師

平成26年11月25日-12月19日

 この度、黒部市民病院の辻先生、西村さんはじめKurobe-Macon Exchange Programにご尽力なされている先生方のご配慮により、2014年11月25日から12月19日までの1か月間、Georgia州Mercer University所属の医療機関にて整形外科研修を受けさせていただく機会をいただきました。この場をお借りして、御礼申し上げます。
 黒部に縁も所縁もない私にとって、当院にて初期研修をさせていただこうと思った最大の要因は、このKurobe-Macon Exchange Programにあります。勤勉で、緻密で、世界最高峰の医療を実践している日本医療界が、ただただ英語が少し苦手なだけで、世界で過小評価されてきている現状を鑑み、日本人としてとても悔しい気持ちを医学生時代から思っていました。ならば自分が英語を使えるようになり、日本のSamurai Medicineを世界に発信できるようになれば良いと考え、初期研修中に、臨床業務に携わりながら、英語を勉強できる環境を日本全国から探し、当院を探しあてました。
 辻先生ならび西村さんは、私の気持ちをとても理解してくださり、初期研修医にも関わらず、年3回当院を訪問されるアメリカ人上級医の通訳をすべてやらせていただき、年間を通して、英語に触れる機会を作っていただきました。各人2週間黒部に滞在されますので、年間で計6週間ほど英語にどっぷりつかれる環境が黒部にて持てたことになります。
 上記の形で、英語を使うチャンスを渡米前にいただたいた状態で、2014年11月25日から12月19日までの1か月間Orthopaedic Surgeryの研修がスタートしました。当プログラムでは自由に診療科を選べ、かつその期間も自由に決められます。私の場合、メインの勉強はOrthopaedic Surgery特にSports Medicineを中心に勉強させていただき、Rheumatologyを時々勉強し、空いた時間をEmergency Roomに費やす形をとりました。
 特に、一番の思い出はDr. Timothy Stapletonとの出会いです。彼は肩、膝についてそれぞれ3000症例以上の手術経験がある凄腕の整形外科医で、Mercer Universityのスポーツチーム(Baseball, Basketball, American football, etc)のチームドクターです。Medical Center of Central Georgiaに彼が手術をしにくる情報を前もって当プログラムのディレクターであるDr. Paul Turkが教えてくれて、彼に直談判して、彼をシャドーする許可を得ました。Dr. Stapletonは頻繁に私を食事に連れて行ってくれて、チームドクターとしての仕事にも帯同させてくださりました。あるバスケットボールの試合中には、会場のアナウンス部に連絡くださりサプライズで、会場アナウンスで「Today, we have a guest. Kazu, a Orthopaedic resident from JAPAN」と紹介してくださいました。手術例も豊富で彼と一緒に過ごした2週間強の中で、手術症例33 cases, 肩症例9 casesを経験しました。ある夕食の時に夢を聞かれたときに、「人生のいつか、MLBで活躍している日本人選手をサポートできたら最高に幸せだよ」ということを話しました。次の日から、彼は肩症例になると、「俺の真後ろに立って、俺視線で手術を勉強しろ」と言って、私専用スペースを作ってくださり、熱心に教えてくれました。彼が私に伝えたメッセージで特に印象に残っているのは、感染予防の3つの心構えです。1-Speed, 2-Change gloves, 3- Wash Wash Washです。このことは日本に帰ってからも肝に銘じます。
 また、私は同時にrheumatologyにも強い関心があり、そのことを理解してくれていて以前黒部に来たことのあるDr. Blackwoodが、メーコン市にいるすべてのrheumatologistに連絡を取ってくれて、Dr. Gupta, Dr. Wright, Dr. Crowley3人すべてからrheumatologyの勉強をする機会を得ました。Dr. Guptaは教科書を読むことは日本でもできるから身体所見を勉強したらよいと言って、多くの身体所見の練習をさせてくれました。また彼の診察はとても紳士的でエレガントでした。Dr. Crowleyは、この短い期間に、しっかりとしたものを得た方が良いということで、テーマとして「関節リウマチのswollen jointの評価」を提示していただきました。彼女は、関節リウマチのswollen jointsを私が直接触診をしながら評価する機会をくれて、毎回、swollenかnot swollenかのフィードバックをしてくれました。加えて、Americaのrheumatology fellowshipで使用されるテキストもくれました。まさに至れり尽くせりでした。語り尽くせない出会いがありました。整形外科外来と手術見学のチャンスをくれたDr. Lincoln, Dr. Chan, Dr. Pope, またERで熱心に教えてくれたDr. Robinson, Dr. De La Luzの優しさに触れて、自分も将来上級医になったときに、日本に来た若手海外医師のサポートに尽力したいと強く思いました。
 語りつくすほどのできない素晴らしい経験、出会いがありました。ご飯に連れて行ってもらった回数13回、バスケットボールを見た回数3回、出会った人々の温かさに触れて、Maconの真冬は半袖で過ごせるほどへっちゃらでした。
どのようにしてMaconに来たのか尋ねられた時はすべて「YKK company, Zipper company」と返答しておけば、みなウェルカムで受け入れてくれます。
 これからの人生の中で、迷った時、不安な時、一息つくためにトイレに行き、Zipperを下ろしながら、この素晴らしい経験を思い出したいと思います。


 
with Dr. Crowley(左) with Dr. Blackwood(右)

 
SFRBM with_Dr. Shifra Sela(左)ER with Dr. Robinson(右)

 
OR with Dr. Lincoln(左)Lunch with Team Dr. Stapleton(右)

 
OR with Dr. Stapleton(左) Announcement in basketball game(右)


黒部市民病院

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