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梶川豪医師

平成21年10月

海外研修を終えて

2010年10月下旬からジョージア中央医療センターを中心に研修させていただきました。日本にはない家庭医療というものに興味があり、Family medicineを見学させていただきました。4週間の滞在中に、ER、Family medicineの開業医の診療所、ジョージア医療センター内での入院担当の部門、ファミリーヘルスセンターという開業医より少し大きな総合診療所、をそれぞれ1週間ごとに見学しました。

ER

かねてから話では聞いていましたが、やはりスタッフの数の多さと設備に驚きました。設備としては40個ほどもある全部個室の部屋に患者がよこになっていて、それぞれの部屋に医療者が行くという形でした。すぐに終わる人もいれば病院到着時からの表示時間に30時間という人もあり、日本の病棟にあがって経過観察一泊入院というスタイルとまた違うものと感じました。また、アメリカの救急=ドラマのERと考えていましたが、ひっきりなしに重傷患者がきてごった返すという感じはなく、数としては軽症の人の方が多いというのは黒部とも変わりないと思いました。しかしひとたび緊急疾患(交通事故の多発外傷で、ヘリで運ばれてきた人など)がきたら一斉に20名近いスタッフが集まり、あっという間に採血・レントゲンなどの検査を終え、手術室へ運ばれて行くという対応の早さはまさにERと感じました。

Family Medicine

開業医もファミリーヘルスセンターも、ERと同様にたくさんの個室の診療室があり、それぞれに患者が待っていて、そこに診察に行く形でした。一番の驚きはなんといっても一人の患者にかける時間の多さです。基本的に予約制で30分の枠に一人ずつであり、混んでいても30分の枠に2人まででした。後に予約がないときに1時間以上話をしている時もあり、日本の外来のように次から次へと患者が出ては入ってという雰囲気はまったくありません。子供から老人までという幅広い患者層のみならず、患者の訴えを医学的に生物的立場からだけでなく、家族関係なども含めた心理社会学的な立場からじっくり話を聞いていく姿勢に感銘を受けました。もちろん、日本では高血圧を内科に、ヘルニアを整形外科に、子宮筋腫を産婦人科にとそれぞれの外来を受診するところを家庭医のみですべてを診ており、また保健所・学校・職場等で行なわれる予防接種・定期検診・癌スクリーニング等が、アメリカでは個人レベルで診療所がほぼ一手に引き受けるため、患者の一回の外来に対する期待度も違うものではあると思います。

アメリカ

食事としては、アメリカ といったらマクドナルドに代表されるジャンキーなイメージだったのですが、病院の食堂とか飲食店に結構野菜も並んでいました。マクドナルドでも日本よりサ ラダが充実しているくらいで、食のイメージが変わりました。また、メーコンには日本食屋も数豊富あり、寿司・味噌汁・天ぷらなどが遠い異国の地でも普通に 食べることができましたし美味しかったです。ただ白いご飯は、sushi riceをスーパーで買ってきて自分で鍋で炊いたのが一番美味しかったです。

会う人みんなやさしいひとばかりでしたし、病院内ですれ違っただけの全く知らない人からも「How are you?」と気さくに声を掛けられました。訴訟大国アメリカで、我が強い人ばかりなイメージもまたがらりと変わりました。

今回の研修全体を振り返ってみると、医療の分野のみならず大きな異文化に触れられたことは、自分の視野を広げることができ今後の人生の糧となることは間違いありません。この米国研修制度は黒部市民病院・ジョージア中央医療センターの皆様を含めたくさんの方の御尽力に支えられているものであり、このような素晴らしい機会を与えていただき大変感謝しております。今後ともこの国際交流が続いていくことを願っております。ありがとうございました。

 
MCCGにて(左)、Emergency Center にて(右)
 
Dr.Van De Waterと夕食会(左)、グランドキャニオンにて(右)

黒部市民病院

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