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三宅泰人医師

平成21年11月21日-平成21年12月20日

私は11月23日から12月18日まで、Medical Center of Central Georgia( MCCG)で、主に感染症を中心に1ヶ月研修させていただきました。

最初の数日はMCCGのERで救急専門のDrやローテーション中のレジデント、学生と一緒に見学させていただきました。ERでの研修では診療状況の違いに驚かされました。特にERには多くのDrが所属しており、さらに軽症患者の問診から診察、処方などを担当するPhysicians assistantやNurse practitionerの方々(Drのサインが必要)もおり、MCCGでの救急の人員の充実に驚かされました。MCCGにおけるERでの診療内容に関しては特に大きな違いはないと思いましたが、何よりもハード面の充実がすさまじく、細分化されたコメディカルの方たちの作業の分担や、Dr同士の他科との連携のよさを感じました。一概によいこととも言えないのでしょうが、日本以上に診療科の線引きがはっきりしていることも特徴的でした。ただし、これらの診療状況はMCCGがGeorgia州南部で最大の機関病院であり、大学と連携した教育病院であるといった事情もあったので、すべてを日米間の違いとも言えないのですが。

帰国までの3週間は感染症内科でDr. Katnerに大変お世話になり多くのことを教えていただきました。午前から午後にかけてはHope Centerという診療所でHIV感染患者の外来を見学し、多くの患者の方々に問診から診察までさせていただいたことはとても貴重な経験でした。治療の開始の方法と時期や、治療開始後の経過、Immune reconstitution、 inflammatory syndrome、Opportunistic diseasesについてなど、3週間ととても短い期間ではありましたが、ガイドラインや文献から実地診療までHIV感染症について体系的に学ぶ機会を与えていただき、病院関係者の方々には大変感謝しております。

夕方から夜にかけては病棟回診を一緒にさせていただきました。感染症内科自体に病棟があるわけではなく、他科からコンサルト された入院患者の治療がメインだったため、重症患者を中心に診療を行われていました。この3週間の間に感染性心内膜炎やクリプトコッカス髄膜炎、市中感染MRSA皮膚感染症などを中心に勉強させていただきました。常にDr. Katnerが感染巣から起因菌を想定し、グラム染色や培養の結果を検討しながら抗生物質を使用している姿には、自分の日常診療を省みて本当に反省させられることが多かったです。MRSAやESBL E.coli、多剤耐性緑膿菌などの耐性菌のために第4世代のセフェムやバンコマシン、リネゾリド、daptomycinなどを使わなければいけない状況も多くみられ、少し寂しく思ったことも印象的でした。
この他にもレジデントや学生向けのレクチャーも週に何度も開催されており、参加させていただいたのですが、積極的に質問や自分の意見を述べるレジデントに圧倒されてしまいました。

この1ヶ月の間、保険制度や訴訟事情などからくる日米の診療状況の違いを感じることもでき、とても有意義な研修でした。ま た、一つの症例に対して必ずひとつは質問をすることだけを今回の研修中の課題にしたにも関わらず、英語力が足りないばかりに肝心の質問への返答が聞き取れ ないことも多々あり情けない気持ちもいっぱいですが、今回の経験を生かすことのできるよう今後も勉強を続けていければと思っています。

 
グランドキャニオンにて(左)、ラスベガスの噴水ショー(右)

黒部市民病院

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