黒部市民病院　整形外科部長
徳永 綾乃 医師

手術用ロボットでは、泌尿器科、外科、婦人科などで使用する「da Vinci(ダビンチ)サージカルシステム」がよく知られていますが、整形外科領域では人工関節置換術をサポートするロボティックアーム「Mako（メイコー）システム」があります。

人工関節置換術は、進行した変形性関節症の治療法の1つで、いたんだ関節を取り除き、人工関節（インプラント）に入れ替える方法です。痛みを取り除く効果が高いとされています。

ロボティックアームによる手術は、執刀医が行う手術をロボティックアームがサポートします。ロボティックアームはコンピューターでコントロールされ、骨の切除量を0.5mm単位の正確さで調整でき、手術前の計画をより正確に再現することが可能となります。また、計画からはずれた動きを制御できるので安全性が向上します。当院では、これまでCT画像を用いた手術計画を行い、正確な手術に努めてきましたが、「Mako（メイコー）システム」を使用することで、患者さんにとっても手術後の痛みの軽減、合併症の減少、人工関節が長く使用できるなどのメリットが期待できます。

「Mako（メイコー）システム」についての質問などがございましたら、黒部市民病院整形外科までお問い合わせください。